WindowsCE PocketPC PDIC形式辞書検索ソフト zpdview for PocketPC v1.15 PDIC 形式の辞書データを、検索&表示するためのソフトです。検索や辞書切り替 えなど、比較的動作が軽いのが特徴です。 PDIC は元々 DOS や Windows で動作する辞書ソフトで、PDIC 形式の多種多様な辞 書データやツールが存在します。そのため、パソコンだけでなく PDA や多くの機種や 環境で PDIC のデータが活用されています。このプログラムは表示機能のみで、辞書 のキーワード追加や編集、テキストからの変換はできません。データの編集や変換が 必要な場合はパソコン上で行ってください。 Zaurus 版 ZPDVIEW のとりあえず移植です。機能、制限、欠点ともにほぼ Zaurus 版を引き継いでいます。 v1.15: フォントメニュー追加。いつでもフォント切り替えが可能。 v1.12: フォントの指定が可能になった。 v1.11: 辞書がオープンできないとき無理矢理検索すると動作が不安定になるバグを 修正。辞書がオープンできないときは辞書名が Error! になるよう変更。 v1.10: なぞって連続検索に対応した。いくつかのバグを修正した。 ●対応機種 PocketPC (ARM/MISP/SH3) PocketPC2002 (ARM) 動作確認機種: iPAQ H3630 (PocketPC2002 / StrongARM) GENIOe550 (PocketPC2002 / StrongARM) ●辞書の入手について PDIC 対応の辞書データは、インターネット等から入手することができます。もちろん オリジナルの pdicw や変換ツールを使えば、自分で作成したり編集することも可能 です。辞書の入手や変換についての情報は次の URL を参照してください。 http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/zaurus/zaudic.html 注意: 配布されている辞書データにはさまざまな形式のものがあります。PDIC(.DIC) 形式 の場合そのまま使えますが、それ以外のフォーマット(テキスト形式等)の場合はデー タ変換が必要になります。データ変換には PC 版 pdicw (Personal Dictionary) が 必要です。 ●使える辞書形式 以下の PDIC 形式の辞書データを読み込むことが出来ます。 (1) PDIC NEWDIC1/NEWDIC2形式 (DOS,16bitWin版で使用できる辞書形式) ラージ辞書 (最大45万語) ミディアム辞書 (最大10万語) スモール辞書 (最大3万語) タイニー辞書 (最大3000語) (2) PDIC Hyper辞書形式 PDIC for Win32 で拡張された辞書形式。特に語数の上限はない。 発音記号表示、LHA圧縮形式辞書、拡張形式で埋め込まれたバイナリデータ、リンク 構造、その他特殊なフォントが必要な文字表示機能には対応していません。辞書内の 漢字コードは SJIS のみ対応です。 ●プログラムのインストール方法 お使いの機種の CPU にあわせて、CAB ファイルを PocketPC 本体の任意のフォルダ にコピーしてください。PocketPC 上の Explorer から CAB ファイルを開くと、その ままデフォルトのフォルダだにインストールされます。 zpdview.ARM.CAB ARM 用 zpdview.MIPS.CAB MIPS 用 zpdview.SH3.CAB SH3 用 インストール場所は「\Program Files\zpdview\」になります。 ●アンインストール方法 コントロールパネルの「アプリケーションの削除」の中から削除してください。 メニュー登録ファイル( zpdvmenu.txt )が消えずに残るので、フォルダを削除できな いというエラーが表示されますが無視してください。必要に応じて、メニュー登録ファ イルやフォルダ( \Program Files\zpdview\ )を削除してください。 この操作では辞書データは消えません。 ●辞書データの置き場所設定 辞書データの置き場所は任意です。データの場所を設定ファイルで指定します。 設定ファイル zpdvmenu.txt インストールした場所( \Program Files\zpdview\ )に、設定ファイルのサンプルと して「 _zpdmenu.txt 」が入っています。これを「 zpdview.txt 」にリネームして、 テンプレートとして利用してください。 zpdvmenu.txt は、zpdv.exe と同じ場所に置く必要があります。書き換えた zpdvmenu.txt の内容を反映させるためには、zpdview を一度起動し直してください。 ファイルの中身は次のようになっています。この内容はサンプルです。 ここから =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ### zpdview for PocketPC 辞書メニュー設定ファイル ### ((このファイルの漢字コードは SJIS です)) ### ### '#' で始まる行はコメントです。 ### 辞書は最大 12 個まで登録できます。 ### ### 注意! このファイルはサンプルです。_zpdvmenu.txt を ### zpdvmenu.txt にリネームしてから書き込んでください。 ### ### 最初の起動時には必ず 0 番の辞書を開きます。0 番には必ず ### 辞書を設定して置いてください。 ### ### 番号 名前 辞書ファイルへのパス ###------------------------------------------------------- dic 0 "GENE" "\メモリ カード\PDIC\gene.dic" dic 1 "英辞郎" "\メモリ カード\PDIC\eijiro.dic" dic 2 "人名" "\メモリ カード\PDIC\jinmei.dic" dic 3 "百科" "\メモリ カード\PDIC\kokugo.dic" # #dic 0 "GENE" "\メモリ カード\My Documents\PDIC\gene.dic" #dic 1 "英辞郎" "\メモリ カード\My Documents\PDIC\eijiro.dic" #dic 2 "人名" "\メモリ カード\My Documents\PDIC\jinmei.dic" #dic 3 "百科" "\メモリ カード\My Documents\PDIC\kokugo.dic" # #dic 0 "GENE" "\メモリ カード2\My Documents\PDIC\gene.dic" #dic 1 "英辞郎" "\メモリ カード2\My Documents\PDIC\eijiro.dic" #dic 2 "人名" "\メモリ カード2\My Documents\PDIC\jinmei.dic" #dic 3 "百科" "\メモリ カード2\My Documents\PDIC\kokugo.dic" ###------------------------------------------------------- ### ### フォントメニューの指定(最大8個) 一番上がデフォルト ### 横 縦 フォント名 ###------------------------------------------------------- font 6 12 "MS ゴシック" font 8 16 "MS ゴシック" font 10 20 "MS ゴシック" font 12 24 "MS ゴシック" font 6 12 "Tahoma" font 6 12 "Courier New" ###------------------------------------------------------- ### =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= ここまで 詳しい書式は次の通りです。 dic 辞書番号 辞書名 ファイル ------------------------------------------------------------------------------ 辞書番号 0〜11 の番号で指定します。(0番の辞書がデフォルトです) 辞書名 半角6文字程度の辞書名(メニューに表示されます)。 辞書ファイル 辞書ファイル名を書きます。 辞書の登録を行います。それぞれの項目はスペースで区切ります。辞書名、ファイル 名の項目にスペースを含む場合は「"」(ダブルクオート)で囲ってください。辞書ファ イル名がフルパスでない場合、zpdv.exe のある場所からの相対パスとみなします。 ◎もし zpdvmenu.txt が存在しない場合は? デフォルトで pdic00.dic 〜 pdic11.dic というファイルをメニュー登録し ます。これらのファイルは zpdv.exe のある場所から読み込もうとします。 ------------------------------------------------------------------------------ font 横サイズ 縦サイズ フォント名 ------------------------------------------------------------------------------ 横サイズ フォントの横ドット数 縦サイズ フォントの縦ドット数 フォント名 フォントの名称 フォントメニューの項目を登録します。デフォルトは一番最初に指定したフォントに なります。最大 8個メニューに登録することが出来ます。(font 指定がない場合 「font 6 12 "MS ゴシック"」になる) 日本語フォントの場合、横サイズは縦サイズ の半分の値にしてください。プロポーショナルフォントも指定できますが、固定ピッ チフォントでない場合は画面をなぞったときの範囲の描画位置がずれます。 ------------------------------------------------------------------------------ ●使い方 起動直後は 0 番に登録した辞書データが選択されています。 ソフトウエアキーボード (SIP) を表示し、検索したい単語をキー入力します。 [改行] キー、または画面上の [Ent] ボタンで検索を行い、結果を表示します。 ┌──────────────────────┐ |[ pdic0 ][ 単語入力エリア ][Ent] [Dw][Up]| |[ << ][ >> ] [NPG][PPG] [Top][Bot][Pdw][Pup]| └──────────────────────┘ [ << ]/[ >> ] 以前検索した画面に戻ります (検索語ヒストリをたどる) [NPG]/[PPG] 現在表示している PDIC データのページを切り替えます [Top]/[Bot] 現在のページの中で、先頭行、最終行へ移動します。 [Pdw]/[Pup] 現在のページの中で、画面単位で表示位置を移動します。 [Dw]/[Up] 現在のページの中で、1行単位で表示位置を移動します。 ・辞書切替え 検索に使用する辞書は [Dictionary] メニューでいつでも切替えることができます。 辞書の切替えと同時に、現在入力されている単語の検索も行います。 ・描画フォント切替え [Font] メニューで、描画フォントの種類や大きさをいつでも切替えることができます。 登録するフォントの種類は、zpdvmenu.txt の中で指定します。 ●連続検索 検索結果の画面から任意の単語をなぞって反転させ、そのまま [Ent] ボタンや改行 キーを押すと、選択した単語を検索します。 ●あと、もう一歩なところ ◎Zaurus 版より機能低下している部分 ・検索結果の表示内容を Clipboard に取り込めない。(なぞって連続検索は出来る) ・リジューム機能がついていない。 ・文字の描画やスクロールが遅い。 ・大文字小文字切り替え+検索のボタンが存在しない。 ◎Zaurus 版より進化している部分 ・ページ切り替えで移動できる範囲が大幅に増えた。(Zaurus 版の比較で8倍容量) ・インデックス検索が高速になった。 ・ヒストリバッファが倍に増えた。 ・全体的にバッファ容量が増加し、読み込める辞書サイズ制限が緩くなった。 ・辞書設定の自由度が増した。ファイル名やデータの置き場所が任意になった。 ・Zaurus 版に残っていたいくつかバグが修正されている。 ・ヒストリをたどると同時に検索も行う。 ・フォントの種類やサイズを変更できる。 ◎Zaurus 版と変わっていない問題点 ・開業時にワードラップしない。 ・文字列選択などの処理の都合で固定ピッチフォントを採用している。 ・発音記号などの情報を無視している。 ・インデックス検索が1ページ前を選択することが多い。(仕様) ・検索時に大文字小文字を区別する(PDIC辞書構造の問題)。 ●プログラムについて pdview はもともと X680x0 + Ko-Window 用に作成したプログラムです。これを作っ た当時は資料も DOS 系マシンも持っていなかったために、オリジナル PDIC の機能 や動作も知らず、辞書構造を自力解析して作成しました。そのため、オリジナルの PDIC と挙動や機能が異なっていると思います。一番の違いはおそらく、インクリメ ンタルサーチしないことでしょう。 現在はインターネット上でいろいろな辞書データを入手することができます。英和辞 書だけでも、数十万語の巨大なものから、専門用語に特化したものなど、数多くの データが公開されています。このようなデータの作成、配布に携わって下さった方々 に感謝致します。 オリジナル PDIC の作者 TaN 氏のページはこちらです。WindowsCE 版、PocketPC 版 の PDIC も公開されています。 http://member.nifty.ne.jp/TaN/ 参考文献 1)「パーソナルディクショナリ PDIC」, ∞TaN, pdic512.lzh 2)「英和・和英 電索辞書 for Windows & MS-DOS」, 久保正治, 技術評論社 3)「PDIC辞書形式仕様書 第0.3版」, TaN, PDDIC.DOC ●使用条件 プログラム、ドキュメント、付属データなど、これらソフトウエアの著作権は作者で ある小笠原博之が保有しています。このソフトウエアが原因で問題や障害が生じても、 作者は一切保証を行わず、作者に責任も無いものとします。重要なデータはあらかじ めバックアップを取り、利用者の自己責任において使用してください。内容物を改変 したものを無断で配布することを禁止します。利用に当たっては、使い方(説明書)を よく読んでからお使いください。原則としてサポートは一切行いません。プログラム はフリーソフトウエアです。 ●最後に アイコンを作ってくれた しいね さんに感謝します。 このプログラムの最新版や更新情報はこちらの URL を参照してください。 http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/zaurus/zaurus.html ・X68000 1995/08/06 1.00 pdivew.win X68000 Ko-Window版、GENE95 の辞書検索用に開発 ・ZaurusOS 1999/10/31 1.00 ZPDVIEW Zaurus に移植 1999/12/05 1.20 Hyper辞書形式に対応 ・WindowsCE 2002/01/14 1.00 zpdv.exe PocketPC 用に移植 2002/01/14 1.10 なぞって連続検索に対応した。いくつかのバグを修正した。 2002/01/16 1.11 辞書がオープンできないとき無理矢理検索すると動作が不安定にな るバグを修正。辞書がオープンできないときは辞書名を Error! と 表示するように変更。 2002/01/19 1.12 フォント、フォントサイズの指定が可能になった。 2002/01/19 1.15 zpdvmenu.txt が無い場合正しいフォントにならなかったバグ修正。 フォント切り替えメニューの追加。いつでも切り替え可能。 小笠原博之 oga@art.udn.ne.jp http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/