WindowsMovile 5.0/6.0/6.1 ps3keypadwm v1.30 2008/12/28 Hiroyuki Ogasawara ●はじめに PLAYSTATION3 の周辺機器として販売されている「ワイヤレスキーパッド CECHZK1JP」 は汎用の Bluetooth キーボードとして利用できます。 PC やスマートフォンで使用でき、小型のキーボード兼タッチパッドになります。 ただし WindowsMovile で利用する場合いくつか問題がありました。  ・キー配列の違いにより入力される記号が異なっている  ・日本語入力モードの切り替えができない このプログラムは上記問題を解消し、キーボードで可能な便利な操作を追加します。 ・キー配列の補正 (日本語タイプ、英語タイプ、Touch Diamond 配列の 3タイプに対応) ・[あ/A] キーによる日本語入力モードの切り替えを追加 ・[ESC] キーを [Ctrl] キーとして利用できるようにする ・[/?] キーと [-=] を交換する ・Ctrl+[0] = タスク切り替え ・Ctrl+[9] = OK ボタン ・Ctrl+[7] = 左ソフトキー ・Ctrl+[8] = 右ソフトキー ・Ctrl+[6] = Win キー ・Ctrl+[1]〜[4] = 画面回転 ・Ctrl+[,][.] = カーソル左右 (←→) ・Ctrl+[あ/A][/] = カーソル上下 (↑↓) 不要な場合カスタマイズでこれらの機能を off にできます。 em1key v1.33 以降が必要です。 v1.30 の変更点: カーソルキーの位置を変更。Enter に近い位置に上下を配置。左右追加 v1.20 の変更点: Ctrl+数字等のキーに機能を割り振りました v1.10 の変更点: Touch Diamond の独自配列に対応しました。  キー配列ごとに個別の script ファイルを用意したので、ファイル書き換えなしに  インストールできるようになりました。 ●対応機種 ・WindowsMobile5.0〜6.1 ●動作確認機種 ◎TouchDiamond 配列  ・HTC Touch Diamond S21HT (WindowsMobile6.1) ◎日本語配列  ・SHARP EM・ONEα S01SH2 (WindowsMobile6.0) ◎英語配列  ・HTC EMONSTER lite S12HT (WindowsMobile6.0) (再接続問題あり、後述) ●利用条件 フリーソフトウエアです。自己責任の範囲で自由にお使いください。問題や障害が 生じても作者は責任を取れませんので、重要なデータはあらかじめバックアップを とっておいてください。 ●インストール方法  (1) このプログラムは em1key のスクリプトで記述されています。まずは    em1key v1.33 以降のインストールを行ってください。    WindowsMobile http://hp.vector.co.jp/authors/VA004474/wince/soft3.html#em1key  (2) 端末の種類ごとにフォルダ分けしてあります。 ● jp フォルダ      日本語配列として認識する機種用        SHARP 製端末 = ZERO3系/EM・ONE        HTC EMONSTER S11HT ● en フォルダ      英語配列として認識する機種用        HTC 製で QWERTY キーを持たないものに多い        EMONSTER lite S12HT 等     ● touch フォルダ      独自配列の Touch Diamond 系用        Touch Diamond S21HT 等 上記フォルダの中のスクリプト scriptcommand.txt を、em1key を インストールしたフォルダ(下記)にコピーしてください。 \Program Files\em1key  (3) em1key 起動します。    すでに起動中の場合はメニューから「script の読み直し」を実行してください。  以上で完了となります。 ●アンインストール方法 不要なら em1key ごとアンインストールしてください。 ●カスタマイズ方法 scriptcommand.txt の 280 行あたりから、機能を選択できるスイッチがあります。 直接書き換えて設定を変更することができます。 後ろの数字が 0 か 1 かで機能が有効かどうか切り替わります。 書き換えたあとはスクリプトを読み直してください。  ・[/?] キーをハイフン [-=] キーに変更する場合 1       define __SW_SLASH_HYPHEN 1  ・[ESC] キーを [Ctrl] にする場合 1       define __SW_ENABLE_CTRL 1  ・[Ctrl] + [0]〜[9]/[.][,] の機能を使う場合 1       define __SW_CTRLFUNC 1 ●Ctrl による拡張操作の一覧 Ctrl キーは [ESC] に割り振っています。 Ctrl を伴う操作を行う場合、ワイヤレスキーパッド上の ESC を押しながら操作して ください。 例えば ESC を押しながら [X]/[C]/[V] で、クリップ&ペーストができます。 例えば ESC を押しながら [6] でスタートメニューを呼び出します。 Ctrl + [0] 起動中のアプリケーション (タスク) を順次切り替えます Ctrl + [9] (OK) ボタン相当になります Ctrl + [7] 左ソフトキー Ctrl + [8] 右ソフトキー Ctrl + [6] Win キー Ctrl + [1] 画面を元の縦位置に戻します Ctrl + [2] 横画面にします Ctrl + [3] 画面を上下逆にします Ctrl + [4] 横画面にします Ctrl + [あ/A] カーソル上 [↑] 相当 Ctrl + [/?] カーソル上 [↓] 相当 Ctrl + [,<] カーソル下 [←] 相当 Ctrl + [.>] カーソル上 [→] 相当 ●配列補正について 英語配列キーボードとして認識する機種でも、Touch Diamond 系の独自キー配列の 端末でも、キーボード上の刻印通りに記号を入力できるようになります。 つまり日本語配列のキーボードに合わせています。 ・英語配列と見なす端末   記号の違いを修正するため大幅にキーを入れ替えています。 ・Touch Diamond 系独自配列   一部の記号が異なるだけなので、入れ替えは最小限です。 ・日本語配列と見なす端末   拡張機能以外はそのままです。 ●注意点 ◎キータイミング 英語キーボードとして認識する機種では、ブルーボタンやオレンジボタンによる入力で タイミングによってはシフトが入らないことがあります。 ブルーボタン、オレンジボタンを押しっぱなしで入力する場合は問題ありませんが、 連続押し(ワンショット)入力で素早く入力すると、異なる記号が出る場合があります。 入れ替えを行っていないキーでは問題ありません。 ◎IME の問題 IME(日本語変換) として Advanced Wnn を使用している機種の場合さまざまな問題が あります。できるだけ MS-IME に切り替えるか ATOK の利用をおすすめします。  ・Advanced Wnn の問題     記号入力できない、キーの取りこぼしが発生する  ・FSKAREN の問題 S12HT 等、強制的にテンキートグル入力と見なすため数字の入力ができない。 MS-IME への切り替え方 http://wlog.flatlib.jp/archive/1/2008-12-27 ◎ EMONSTER lite S12HT の問題 EMONSTER lite S12HT では、ワイヤレスキーパッドをペアリング後、キーボードの電源 を入れ直してから再接続すると、キーの反応が悪くなる問題が出ています。 どの端末でも再現するのか、何が原因なのか、詳しいことはわかっていません。 ペアリング直後、キーボードの電源を切るまではきちんと動作します。 2008/12/18 1.00 2008/12/27 1.10 Touch Diamond 対応 2008/12/28 1.20 Ctrlを併用した機能キーの追加 2008/12/28 1.30 カーソルキーの位置を変更。Enter に近い位置に上下を配置。左右追加 小笠原博之 http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/ http://wlog.flatlib.jp/