PocketPC 2002/2003 WindowsCE リモートキーボード対応文字入力パネル(SIP) NetKeySip v1.20 PocketPC 用の文字入力パネル(SIP)です。英数字や日本語など、通常の文字入力用と して使用できます。 ネットワークに対応しており、他の PC や PDA 等から直接キー入力を行うことが可 能です。例えば HandheldPC (H/PC) を外部キーボード代わりにすることができます。 特徴は以下の通りです。 ・ネットワーク(LAN)や赤外線を使って、HandheldPC や PC からキー入力することが できます。(日本語配列対応) ・無変換, ALT, PrintScrn, F1〜F12 など、標準の SIP に存在しないさまざまなキー コードを入力できます。 ・Terminal Services Client に対応しており、キー入力可能です。 ・日本語変換 IME の直接 ON/OFF や、文節長変更に使う Shift + 左右 を独立キー として用意してあります。 ・ネットワーク用インターフェースを公開しているので、比較的簡単にキー入力デバ イスなど作成できます。 ・一度設定すれば、特に接続操作無しに電源を入れるだけで外部キーボードが使えます v1.20の変更点: 電源OFF時の赤外線ポートリジュームに対応 v1.10の変更点: Option設定追加,Port変更対応,シリアル対応 (赤外線IrCOMMも可能) v1.01の変更点: Fnc 用キーマップ表示を追加 ●動作確認機種 ・iPAQ h3630 (PocketPC 2002 アップデート済み) ・iPAQ h1937 (PocketPC 2003) ●インストール方法 netkeysip.ARM.CAB アーカイブ内の CAB ファイルを PocketPC の適当なフォルダに転送し、ファイルエ クスプローラから実行してください。 同時にマニュアルも \Program Files\NetKeySip に転送されますが、不要なら消して いただいてかまいません。 ●アンインストール方法 一度ソフトリセットを行います。リセット直後の何も実行していない状態で、設定の 「プログラムの追加と削除」から「HYP NetKeySip」を削除します。 標準の入力パネルに設定されていると削除できないので、アンインストール前に変更 しておいて下さい。 ●使い方 インストールした後、キーボード入力パネルから NetKeySip を選択することができ ます。ペンタップで文字入力できます。 ●特殊キーについて [IME] 日本語変換の ON/OFF を行います。ON 直後に ひらがな モードに なっていない場合は [無変] をタップして切り替えてください。 [無変] 無変換キーに相当します。IME が ON かつ入力バッファが空の状態 では、入力モードを切り替えることができます。 [SHIFT] + [無変] 全角英数/半角英数 切り替え [無変] ひらがな/カタカナ/半角カタカナ 切り替え [Cap] ShiftLock として実装しています。 [|←] [SHIFT] + [←] に相当します。文節長を縮めます。 [→|] [SHIFT] + [→] に相当します。文節長をのばします。 [Alt] Windows の ALT キーに相当します。 [Ctrl]+[BS] [Delete] キー [Fnc] 他のキーと組み合わせて特殊キーを入力します。 [Fnc]+[↑] [PageUp] キー [Fnc]+[↓] [PageDown] キー [Fnc]+[←] [HOME] キー [Fnc]+[→] [END] キー [Fnc]+[BS] [Delete] キー [Fnc]+[\] [Ins] キー [Fnc]+[1]〜[9] [F1]〜[F9] キー [Fnc]+[0] [F10] [Fnc]+[-] [F11] [Fnc]+[^] [F12] [Fnc]+[ESC] [漢字] キー [Fnc]+[変換] [ひらがな/カナカナ] キー [Fnc]+[無変] [Windows] キー [Fnc]+[S] [ScrollLock] キー [Fnc]+[P] [PrintScrn] キー [Fnc]+[@] [ScrollLock] キー [Fnc]+[[] [Pause] キー ●ネットワーク対応リモートキーボードについて NetKeySip が選択されている状態では、パネルの ON/OFF に関わらずネットワーク からキー入力を受け付けます。他のパネルに切り替えるとポートを閉じます。 対応アプリケーションを使うことで、別の PC やキーボードつき PDA をリモート キーボード代わりに使うことができます。 ・対応アプリケーション ppckeyClient WindowsPC 用 WindowsCE H/PC 2000、PocketPC 2002/2003 用など http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/ ●通信の接続方法 2種類あります。 (1) ネットワーク接続 有線LAN、無線LAN など。オプション画面で Port 番号の指定が可能です。設定した Port 番号が 0 の場合はこの機能が OFF になります。 (2) シリアル接続 RS-232C のクロスケーブルや、赤外線通信(IrCOMM) など。オプション画面で任意の COM ポート番号を指定できます。COM 番号に 0 を設定するとこの機能が OFF にな ります。 通信設定の「ビーム」ですべて受信するにチェックが入っていると赤外線ポートが 使用できません。あらかじめチェックを外しておいて下さい。 電源 OFF → ON の間隔が短い場合は赤外線ポートのリジュームができない場合が あります。その場合いったん電源を切って2秒以上たってからまた入れなおすか、 いったん他の入力パネルに切り替えてから、再びまた NetKeySip を選択しなおし てください。 ●オプション設定画面 NetKeySip のオプション画面で以下の設定ができます。 Port ネットワークで使うポート番号 (default 8102) Com シリアル接続で使う COM 番号 (COM1:〜COM9: 等の番号。default 0) それぞれ 0 を設定するとリモートキーボード機能が OFF になります。不要な場合 は 0を設定しておいて下さい。 設定変更は、一度 NetKeySip から他のパネルへ切り替えたのち、再び NetKeySip へ 戻すと反映されます。 ●通信について ネットワーク接続の場合指定ポートに対して UDP でデータを送信します。 シリアルの場合は通信設定は以下の通りです。 115200bps 8bit stop1 nonparity hardflowのみ ●キー入力コマンド詳細 キーデータはテキストで行単位で1つのコマンドになります。コマンドは '?' で始ま り改行で終わります。改行は「CR LF」(\r\n または 0x0d 0x0a) の 2byte 形式です。 k00〜kff KEYDOWN 相当です。後ろの2文字は 16進数の仮想キーコードと みなします。 u00〜uff KEYUP 相当です。後ろの2文字は 16進数の仮想キーコードとみ なします。 K000〜Kfff KEYDOWN 相当です。16進数3文字分、12bit に拡張したキーコード を送信できます。 U000〜Ufff KEYUP 相当です。16進数3文字分、12bit に拡張したキーコード を送信できます。 PocketPC の仮想キーコードは、Windows のキーコードを互換性があります。ほぼ そのまま送信して構いません。 受け取った仮想キーコードは、NetKeySip 内部のキーマップを使って変換します。 そのためきちんと日本語キーボードとして認識することができます。 逆に現在日本語キーボードの SIP バインドしかないため、英語キーボードを使うこ とができません。(日本語キーボードとみなして変換されてしまいます) キーコードは押した情報だけでなく、必ずキーを離した情報も必要です。キー情報は 一度に複数送ることが出来ます。(max 80キー相当分程度) 例 ?k41u41 [A] キーを押して離します。 例 ?ka4k19u19ua4 [ALT]+[漢字] を送信します。 SDK の include に入っている winuser.h を参照すると仮想キーコードを調べるこ とができます。 NetKeySip 独自の拡張として、0x100 以降の以下のキーコードを受け付けます。 100 [Fnc] キー 101 [SHIFT] + [→] (例 ?K101U101) 102 [SHIFT] + [←] (例 ?K102U102) 103 IME の直接 ON/OFF 切り替え (例 ?K103U103) ●セキュリティについての注意事項 リモートキーボードはその性質上、直接本体の端末画面が見えなければ操作すること ができません。そのため極めて近い位置に、キーボード用 PC と PocketPC が存在し ている状態を前提としています。 送信されるキーコードは特に暗号化されておらず、ネットワークに直接パケットとし て送られるためセキュリティには十分ご注意ください。 セキュリティを確保できないようなケースでの接続はご遠慮ください。例えばイン ターネットを経由しての接続はお勧めできません。 ●作成にあたって NetKeySip の作成にあたっては PocketPC 2002 SDK 付属サンプルの dovoraksip を 参考にしました。 こちらの開発時のドキュメントを掲載しています。「キーボードの作り方(1)〜」 http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/wince/wince.html ●使用条件 このソフトウエアが原因で問題や障害が生じても、作者は一切保証を行わず、作者に 責任も無いものとします。重要なデータはあらかじめバックアップを取り、利用者の 自己責任において使用してください。内容物を改変したものを無断で配布することを 禁止します。利用に当たっては、使い方(説明書)をよく読んでからお使いください。 フリーソフトウエアです。 小笠原博之 oga@art.udn.ne.jp http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/